CLASSY HOUSE STYLE vol.5:食卓に伝えゆく 美しいかたち ?銀器?

日本のロイヤルブランド「上田銀器工芸」

国の伝統工芸として銀器製作の技を守り伝えるとともに、銀器の次の可能性を提案し続ける「上田銀器工芸」。全国津々浦々にわたる顧客のみならず皇室や宮内庁も信頼を寄せる、日本におけるロイヤルブランドの生い立ちと変遷をご紹介します。

上田銀器工芸のcuillere en 925「松」

「作業はすべて自社工場」のこだわり

上田銀器工芸の前身は、鍛金師であった父経営の銀器工房でした。しかし当時の日本人は誰一人カトラリー造りに欧米並みの技術を持たず、大口顧客の進駐軍から強度不足を理由に返品されてしまいます。

そのとき中学生だった上田さんは一念発起。父に弟子入りし、伝統の鍛金法を使う絶対に曲がらないカトラリー製作に取り組みました。とはいえ、ハンマーを使って徹底的に金属を叩き分子構造を安定させるこの手法で造れるのは、一日に10本程度。あまりにも手のかかる仕事でした。

そこでお金をためて導入したのが、原型へ100tの力をかけて硬度を出すプレス機です。その原型を、上田さんはじめ職人がさらに手作業で念入りに鍛金。その後も、社内だけで繊細な彫金をほどこし磨き仕上げるオール・イン・ワンスタイル。これが上田銀器の創業時からのこだわりです。

手仕事と最新技術のコラボで高めた品質

「われわれ職人は良い物を作るために、伝統技術を守っています。とはいえ同じ作業をこなすのに優れた新技術が生まれれば、私は迷わずそれを取り入れてきた。なぜなら新技術の助けで省いた労力を、製品のさらなる進化に費やすことができるからです」と、上田さん。

『日本の銀器メーカーで右に出るものはない』といわれるほどの製造技術を持つ同社を早くから評価したのは、皇后美智子様の生家、正田家だったとか。これがご縁で、御成婚時に美智子様の白樺のお印入り銀食器を製作。雅子様や愛子様のお印入り食器や、宮中晩餐会用のそれも上田銀器の製品です。

美しさも機能も、そのとき考えうるabsolute~究極~を目指し生み出される上田銀器の製品。手にした日からご家族に永く寄り添う、食卓の美しいかたちです。

上田銀器工芸のcuillere en 925「マンハッタン」

※掲載されている内容は2012年10月時点のものです。

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