CLASSY HOUSE STYLE vol.6:暮らしを彩る 等身大の芸術 ?はじめてのアート?

人生を豊かにする本物のアートたち

そこにあるだけで心が豊かになる本物のアートを、いつかお部屋に飾ってみたい。そう憧れる方は多いはず。ここではそんな皆様に向けて、オリジナルアートを持つ意味や作品を"選ぶ目"の磨き方を、アートディレクターの篠原英智さんに聞きました。

ギャラリーのアートは選びにくい?

美味しいものを食べたり、好きな音楽を聴いたり、好みのファッションに身を包んだり、五感を刺激することは人生を豊かにしてくれます。部屋づくりにおいても、たいていの方が家具など実用性の高いインテリアはご自身のライフスタイルにマッチしたものをきちんとセレクトし、よりよい空間づくりをされていることでしょう。

しかし一方、空間を飾る小物類、特に一点物のアートにこだわる家庭はまだまだ少数派と言わざるを得ません。その理由として考えられるものに、画廊等に並んだ作品が実際の暮らしの中に置かれるシーンをイメージしにくいこと、価格の不明瞭さなどが挙げられます。

というのも、画廊やギャラリーほかアートを観るために訪れる場所の多くは、日常の風景からはほど遠い四角くて白い空間、いわゆる「ホワイトキューブ」。非日常を演出するのに、家具や値札は不釣り合いなのです。

ギャラリーのアートが選びにくいワケ
日常的に好きなジャンルやテイストを意識する

好きなジャンルやテイストを意識する

ギャラリー側が絵画の世界に入り込めるよう配慮するのは当たり前です。しかし本来、王侯貴族の館であろうと庶民の邸宅であろうと、ほとんどのアートはインテリアの一部として愛されてきた歴史を持つはず。だからこそアートを特別なものと捉えすぎず、もっとご自分の暮らしに引き寄せて考えてはいかがでしょう。

たとえば欧米では『家に行けばその人が分かる』と言われ、料理やインテリアと同じくらいディスプレイを大事にします。中でもアートは、ホームパーティーで話のきっかけになると同時に、自分自身をプレゼンする大切な要素と言っても過言ではありません。

そんな、自分のライフスタイルを代弁するアートだからこそ、日ごろからご自分の「好きな傾向」を意識してみるのが大事。絵画なのか、版画なのか、写真なのか。色調や質感はどうなのか…。日常の中で「あ、これ良いな」と思えるものを絞り込むとともに、どの空間に飾りたいのかも気にしておけば、いざ「出合い」があったときの決断もスムーズになると思います。

篠原 英智(しのはら ひでとし)さん プロフィール

広告制作プロダクション数社を経験した後、1991年、株式会社寛斎スーパースタジオに入社。山本寛斎氏との共同作業により、宮崎、ロシアなどでKANSAI SUPER EVENTのアートディレクションほかを手がける。スタジオザップ設立後、「心地よさをカタチにする、グラフィックデザイン」をテーマに広告やセールスプロモーション企画制作に携わる。2011年、「インテリアに合うアート」を積極的に提案すべく、「ギャラリーヴィグロワ」開設。

※掲載されている内容は2013年3月時点のものです。